衝動とは、人間の感情に非常に強く結びつき、感情が起こるとたちまちに行動にでてしまうことを言います。

感情とは、五感で感じたことをエゴが解釈し、あなたの気持ちを引っ張り込ませる現象です。

人は入力装置として五感があります。

視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚

あとは、入力され情報をどう解釈するかです。

ほとんどの人は、リアルなものを知覚していると思い込んでいますが、いま自分たちがいると思っているこの場所は幻想だとすると、そもそも間違ったものを知覚しているのです。

間違ったものを解釈して、行動をしたとしても、それはどれも正解ではありません。

最初からエゴによって仕組まれた罠なのです。

 

衝動に話を戻しましょう。

衝動は知覚から行動までの時間がとても短く、動物的本能とも言えるでしょう。

エゴからすると、衝動はあなたをこの世界にとどまらせるには、とても効果的なものです。

フロイトは性衝動が人間の行動のベースとなると説きましたね。

特に男性はこの性衝動が強く、なかなか抑えることができません。

私もよくあることです。

 

ではどうすれば衝動を抑えれるようになるか

 

結論としては、この世界をすべて幻想であると思うことです。

しかし、これは言葉で言うことは簡単ですが、非常に難しいことです。かくいう私もいまだ100%そうは思えていないからです。

衝動とは怖いもので、そこに考える時間を与えません。

日頃から強く思っていること、特に願望が強いものについて、そのきっかけとなることが起こると咄嗟に行動に移します。

たとえば、以前からずっと欲しい時計があるとします。

それが、ふと入ったお店にたまたまあって、セール中で財布の中に買えるだけのお金がある。あなたはすぐに買ってしまうでしょう。

ですから、まずは願望を持たないようにすることです。

世の中のどの自己啓発でも願望を強く持つことと言われますが、まったくその逆です。

願望とはこの世を自分でコントロールしたいということにつながっています。

もし、幻想であるこの世をあなたがコントロールできても、それに意味はありませんし、エゴがあなたを縛っている以上、あなたの肉体が無くなるまでエゴがあなたをコントロールすることでしょう。

願望を持たないようにするために、あなたがすることは、ただ一つ。日頃から知覚したことを自分で解釈しないということです。

テレビでたまたま料理の番組をしていて、熱い鉄板の上でジュージューいっている美味しそうなステーキを芸能人が食べているとします。

これまで生きてきた中で、ステーキは何度も食べたことがあると思います。ステーキとはどんな味かは知っていますし、食べたいと思うことでしょう。

それは過去の記憶と経験と、知覚が組み合わさり、あなたの欲望を強く作用させ、食べたいという衝動を起こさせます。

まずは、それがすでに達成されたと思ってみて下さい。

最初は少しですが、虚しさを感じるはずです。

そして、無になって下さい。